こんにちは。aikoジャンキーのけだまです。
今回は、aikoの中でもメジャーな曲の一つ、「ずっと」という曲について個人的な考察や意味・感想を書いていこうと思います。
aikoの言う”ずっとそばにいるから”の重み
歌いだし
ずっとそばにいるから
どんな事があっても
曲のタイトルの通り、『”ずっと”そばにいるから』というフレーズから始まります。
付き合っている男女なら、必ずと言っていいほどよく聞くフレーズです。世の中にある恋愛を歌った曲でも”ずっと一緒にいよう””これから先もずっと”…そんな歌詞をよく見かけます。言ってしまえば、ちょっとありきたり。
その先に続くのも、”どんな事があっても”。
うーん、これもよく聞きます。たとえ世界中があなたの敵になっても僕は~みたいなニュアンスの言葉も溢れています。
おっとaikoっぽくないな、と感じたのもつかの間。次に続く言葉はこんなものでした。
あたしに見える世界は
あなたも必ず見ている
曲として聞いていると、さらっと流れてしまうくらいaikoは当たり前のように歌いこなしていますが。
よく考えてみれば、aikoの言う、”ずっと”がどれくらいの重みのものか、わかりますよね。
”あたしに見える世界”は、”あなたも必ず見ている”んですよ。ひと時も離れず、そばにいる。そういうニュアンスです。
それでも平気だから
優しく笑う向こうに
絶望があったとしたら
全部あたしに下さい
それでも平気だから
aikoの大きな愛情は、さらに加速して表現されてゆきます。
あなたの抱える絶望も、全部、あたしにください、って。全部、ですよ。あなたの笑顔のためになら、どんなことだって全部、あたしが代わりに抱えるから。だから笑っていて。
そういう気持ちでしょうか。
もう一つ、”それでも平気だから”とありますが、aikoの歌い方やメロディーから、本当は平気なんかじゃないんだけど、あたしが代わりになってあなたの痛みがなくなるのなら、それでいい。
そういう、私は平気だから代わりになるよ、みたいな、簡単なものじゃなくて、あたしのすべてをかけてあなたに笑っていてほしい、みたいな切実な感情を想像するんですよね。
そしてその先に続く歌詞が
ここには誰も知らない あたしがいる
です。
誰も知らない、とは、あたし自身も知らないあたし、ということです。仲のいい友達だって、家族だって、あなただって、あたしだって、知らない。あなたに出会って、初めて抱いた感情に、自分自身も驚いている。
それほど、あなたのために、あなただけのために、あたしのすべてをかけている。かけたいと思っている。そういうことだろうと思います。
サビへ。
”あたしの終わり”とは
あなたに出逢えたことが
あたしの終わり
一度聴いたら忘れられないフレーズです。
”あなたに出逢えたことが あたしの終わり”なんて、普通言いますか。
しかも、♪あ~な~た~にであえ~たこ~と~が~あ~た~しの~おわり~~~♪って、これでもかってくらい、ねっとりと感情的に歌っています。
ああ、そういうことだったのね、と私はここで納得しました。
誰も知らないあたし、とはそういうことでした。あなたに出逢ったことで、今までのあたしは終わった。
さらに、”出逢えたこと”と表現しているのも、ミソですよね。
あたしが終わる、なんて、一見マイナスなイメージをいだく言葉です。でも、aikoは、”出逢ったことで”、ではなく、”出逢えたことで”、あたしが終わった、そういっています。
どこまでいっても、あなたに出逢えてよかった、という感情しかないのです。
あなたに出逢えたことで、あたしがどんなにこれまでのあたしと変わってしまっても、どんなに苦しい思いをしても、それでもあたしはずっとあなたと生きたい。
ゆっくり息をする
胸の上耳を置いて
生きてる限り何度も触れて知るの
あなたのあたたかい味 永遠に
一番の最後のこのフレーズも、”あなただけいればそれだけで十分”というあたしの気持ちが伝わってくるようです。
先日書いた「それだけ」も似たような意味合いを持つ楽曲だと思いますが、

「ずっと」のほうがよりずっしりと重たい感情ですよね。でも、だからこそ聴いている側も強く揺さぶられる。
長くなってしまうので二番は省略しますが、この先もただひたすらに”あなただけがいればいい””あなただけが必要”と歌います。
そこまでは重たいよ、と思う人も多いかもしれません。でも私は、こういうドロドロした女の子の本当の気持ちみたいなところまで表現してくれるaikoが大好きです。